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Modo 17.0におけるプリミティブスライスツールの拡張

https://www.youtube.com/watch?v=HN15vFzixMo

Modoには様々なスライスツールがありますが、バージョン15.2からはプリミティブな形状でスライスを行ってくれるプリミティブスライスツールというのが実装されています。バージョン17.0ではこのプリミティブスライスツールが大きく拡張され、さらに表現の幅が広がり、実用的に使えるようになりました。

サンプルとして、立方体をひとつ作成します。このメッシュに対して、プリミティブスライスツールを使ってモデリングしていきます。ダイレクトモデリングの場合、プリミティブプライスツールは他のスライスツールと同様、モデリングツールバーの編集タブに収められています。プリミティブツールを起動してみましょう。

ビューポートをドラッグしてみると、プリミティブを描画することができます。このプリミティブは矩形の他にも楕円プリセットの形状を指定することができます。この指定した形状でもって、立方体をスライスしたり、コアトンネルステンシルといったドリル処理を行ったり、減算加算といったブーリアン処理を行うことができます。今回は矩形で減算処理を行ってみましょう。

ここまでは従来のプリミティブスライスツールで可能でしたが、バージョン17.0からはさらにこの矩形のコーナーに対して、自動的に丸めを設定することができます。コーナー半径の値を調整すると、矩形の四隅が丸い形状へと調整できます。セグメント数も調整できますので、単純に角を取った形状にすることも可能です。

さらに複製のオプションも追加されています。複製数複製の間隔を指定すると、簡単に処理を行うことができます。バージョン17.0からは複製に関する処理もパフォーマンスが向上していますので、全体の処理も高速になっています。

このプリミティブスライスツールは、プロシージャルモデリング版でも同じ操作が行えます。サンプルとなるシーンでは、プリミティブスライスオペレーションを複数重ねることで、全軸に対して処理が行われていたり、またはプリミティブの半径の値や、複製のオフセット値をアニメーションさせることで、形状が変わっていくようなメッシュアニメーションを設定できます。

このようにプリミティブスライスツールが大きく進化したことにより、シンプルな形状のブーリアン処理を行う際に、組み合わせるプリミティブを自分で用意することなく、簡単に処理できるようになります。

2024年4月10日